廃車解体手順

当店の自動車解体手順を、ご紹介します。

三菱リベロ解体

フォークリフトで車体を持ち上げ、安全に作業します。
写真は三菱リベロです。

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タイヤ取り外し

まずはじめにタイヤを取り外します。
中古部品として販売するタイヤやホイールは分離せず、空気を入れたまま保管します。劣化して自然にエアが抜けてしまうようなタイヤ、ホイールは使い物にならないからです。

写真のタイヤのように溝がなくなったタイヤは、ホイールと分離し、廃タイヤとして専門処理業者へ処分料を払って引き渡します。(廃タイヤはチップにして燃料として再生されるようです。)
取り外されたホイールは、鉛を取り除き、鉄またはアルミの引き取り専門業者へ引き渡します。

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ガソリンタンク分離

ガソリン(軽油)タンクを車体から分離します。作業中は火気厳禁です。当店は40年間、一度も消防署のお世話になったことがありません。
ガソリン(軽油)はタンクから抜き取り、装置で濾したあと自家使用します。タンクは空にしたあと鉄プレスにします。

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オイル抜き取り

オイルを抜きとります。写真ではエンジンオイルとミッションオイルを抜きとっています。
FR車はデフオイルも抜き取りします。

廃オイルは200Lのドラム缶に移したうえで保管し、専門業者へ引き渡します。 (ビニールハウスや銭湯の燃料に再生されるようです。)

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クーラント抜き取り
冷却水(クーラント)を抜き取ります。廃水(廃LLC)は200Lのドラム缶に移したうえで保管し、専門業者へ引き渡します。 (廃液は希釈されて処分されるようです。)

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ボンネット取り外し

ボンネットを取り外し、エアコン用のフロンガスを抜き取ります。(エアコン装備のない廃車は、この工程を省きます)
自動車のエアコン回路のアタッチメント(カプラまたはねじ)にホースで接続し、フロン回収機(写真奥)を介して20kgボンベに回収します。

自動車用のフロンは年式により、CFC(旧ガス)とHFC(新ガス)の2種類があります。
当店では2種類のフロンガスが混合することがないよう、2台のフロンガス回収機とボンベを、それぞれ専用として使い分けています。(写真奥、グレーの装置がHFC、ブルーの装置がCFC)

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エンジンルーム解体

エンジンルーム内を解体します。

バッテリの取り外し、ブレーキオイル等の回収、ホース類の切断、バンパ、フェンダの取り外し、ASSYのネジの取り外しなどが主な作業内容です。

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解体中

上記作業後の状態です。
バッテリはテストし、状態がよいものは中古バッテリとして販売しています。不良バッテリは専門業者へ引き渡します。

オイル類は専用の抜き取り機で吸引し、回収した廃オイルは200Lのドラム缶に移したうえで保管し、専門業者へ引き渡します。 (ビニールハウスや銭湯の燃料に再生されるようです。)
このあと、前面のラジエタ類を取り外します。

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ダッシュボード取り外し

内装のダッシュボードを取り外した状態です。
この廃車には装備されていませんが、エアバック類があれば取り外し回収または車上作動処理を行ないます。

ダッシュボードに付属するラジカセ、コンピュータ、ハーネス(配線類)を回収します。

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ドア・シート取り外し

サイドドア、運転座席、助手席、後部座席を取り外した状態です。

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横倒し

廃車を横倒し、足回りの鉄類を取り外します。
車体は板金類で柔らかいですが、足回りの鉄類は硬く、プレス機で圧縮し難いためです。

接続部のネジをインパクトで回したり、ガス溶接機で溶断し、車体から鉄類を分離します。
当店では、安全に作業するために、前もってオイルやガソリンの抜き取り処理をしているので、廃車を横倒しにすることが可能です。

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足回り取り外し

足回りの鉄類をすべて取り払った状態です。
この廃車はFFなので、マフラー廻り→後スタラット廻り→前スタラット廻りの順に撤去しました。

(ミッション付近のドライブシャフトを切断しているのがわかるかと思います)
写真は夕方、雨模様でライトアップした時間帯に撮影していますので、みどりがかっています。

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マウント取り外し

翌朝、廃車を転がして復旧し、車体とエンジンミッションのマウント部のネジを回しました。(写真なし)
写真は、その後、車体を天井クレーンで吊上げ、エンジンミッションをシャシから分離した状態です。

吊荷の直下へは絶対に入らないよう、安全作業に徹します。
エンジンミッションは、雨があたらぬよう屋根のあるヤードに保管していますので、部品取り等ございましたら電話で、お問い合わせください。

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エンジンノーズカット

エンジンルーム内の不要物(配管、配線、その他付属品)を除去し、車体前部を溶接機(またはエアソー)でノーズカットした状態です。
ノーズカットしたシャシ前部は、ボンネットやフェンダー、ガソリンタンクなどの板金類と共にプレス加工し、鉄プレスとして出荷します。

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内装品取り外し

写真は解体手順2でダッシュボードを外した状態ですが、ここから内装品を撤去します。

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エバボレータやファンを取り外し

エアコンのエバボレータやファンを取り外し、床シートを?ぎ取った後、ハーネス(配線類)を引きちぎり撤去した状態です。はさみなどの工具を使っての手作業です。

小銭が落ちていることもあります。

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ダッシュボードがら、ホイールキャップ等を車内へ

ダッシュボードがら、ホイールキャップ等を車内へ戻します。
再使用(リユース)不可能な付属品類は、了解を得たうえでシュレッダー業者へ引き渡します。
(自動車リサイクル法では、リサイクル料金にシュレッダーダスト料金が含まれています)

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プレス機へ

廃車ガラをプレス機へ投入します。当店のプレス機は広島県呉市の木村工業製です。

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プレス掛け

プレス機の上蓋の装置を駆使し、廃車を鉛直方向に押しつぶした状態です。
上蓋には、廃車ガラを掻きこむ仕組みがついています。

プレス機からはみ出した廃車ガラをプレス機内部へ誘導できる技術は、キムラさんの創意工夫の賜物です。
この機能のため、省スペースでプレス機を設置することができました。

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プレス完了

廃車ガラを水平方向に圧縮し、コンパクトになったAプレスです。
Aプレスは1ヶで約450kg~550kgの重量になります。

Aプレスは自動車リサイクル法の破砕処理業(後処理)の許可を受けたシュレッダー業者へ引き渡します。
引き渡し後の使用済み自動車の廃車ガラ(Aプレス)はシュレッダー装置にかけられ、残骸は自動車リサイクル法および廃棄物処理法に法り、適正に処理されます。

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